アソシエイトからコンサルタントへの道

自分は優秀だと勘違いしているダメダメアソシエイトたちへ

はじめに

新卒コンサルの道」も書いてくれた、“ファンタジスタ品川” さんが、またもや、皆さんの為に、センスたっぷりな、記事を書いてくれました!

 

今回のテーマは、

 

入社したてのコンサルが、いかに、立ち上がるか?

 

です。

 

それを、第20講に亘って、書いてくれています。

 

読み進めるにつれて、「レベルが上がっていく」ように仕立ててくれています。

 

そして、今回は、1講1講のテーマをもとに、僕と品川さんが、解説している「動画」もyoutubeにあげておりますので合わせて、ご覧ください。

 

記事から見ても、動画から見ても、楽しめると思います。(記事の後ろに動画を付けております)

 

では、皆さん、楽しんでください。



第0講 メモを準備しろ

日本全国に散らばる、自分は優秀だと勘違いしていたダメダメアソシエイトたち―――。

内定が決まったときは、自分は日本で最も優秀な存在だと勘違いしていたのではないだろうか。

4月の初期研修が終わり、プロジェクトに早速アサインされてから、やがて自分の勘違いに気づいただろう。

「あれ。俺って、このプロジェクトに必要??」と。さすが優秀なあなただ。その疑問は正しい。

 

『お前は必要ではない』

 

私はかつてたくさんのコンサルタントになれなかったアソシエイトたちを見てきた。そしてわたし自身、自他共認めるダメなアソシエイトだった。とてもじゃないが、優秀とはいえなかった。だがしかし、コンサルタントになった。そして退職した今もなお、かつての上司に仕事を任されるほどに信頼されるに至った。これを読んでいるあなたは運がいい。

 

今から私が授ける仕事術を身につければ、どんな出来ないやつでもコンサルタントになれる実力を身につけられることを約束しよう。

 

さて、そうと決まったら、メモ帳とペンを準備しろ。

 

手頃なメモ帳がなければ手帳でもいい。それすらなければポストイットでもいい。これからあなたが必要だと思うもの、すべてを書きこみ、1日1つずつでいいから実行しろ。ぱら〜〜っと読んだだけで人は変わらない。内容をインプットしながら、自分がどういう状況で使えるかを想定しながら、メモを取るというアウトプットを行わねば変われないのだ。


第1講 情報収集を極めよ

あなたが最初にプロジェクトリーダーに頼まれる仕事はなんだろう。

 

『デジタルマーケティングの市場規模について調べてくれる?』

『旭硝子の社長のインタビューを記事検索してきて』

『海外旅行に関する消費者のトレンドを調べて』

 

だいたいこんなかんじだろう。

 

これらの共通点がわかるだろうか?

 

そう、「情報収集」なのである。

 

アソシエイトの仕事の大半を占め、かつ最初にオーダーされる可能性が最も高い。 ここで『お、出来るやつだな』と思わせることが、一歩前に進む道なのだ。たった一歩?と思うなかれ。仕事をうまくまわすハッピーサイクルに入るためには、第一印象が最も大切なのだ。第一印象で出来るやつと思われれば、仕事をどんどん任される。逆に第一印象で危ういと思われれば、上司はどんどん介入してきて、しょうもない失敗に目がいくようになり、挽回は2倍以上の労力を有する−−−−はじめの一歩が一番大切なのだ。

 

ではこれから、あなたが素晴らしい第一歩を踏み出すための正しい情報収集法の3つの極意を授ける。

 

正しい情報収集法の3つの極意

1. 情報源をおさえよ

2. 何を知ることが目的かをおさえよ

3. まとめ方をおさえよ

 

どれも簡単そうだ、と?

 

さすがコンサルファームに入社するだけはある。言うことは立派だ。だが、本当にこれらを実践しようとしたとき、何をしたらいいか、イメージできているだろうか?本当の意味でこれらを理解しているだろうか?

一つ一つ、丁寧に確認していこう。

 

まず、情報源をおさえるとはどういうことか。

 

あなたは日本の人口がいま各都道府県に何人いるかわかるだろうか?その将来予測は?

「インターネットで調べれば一発だ」と思ったあなた。三流だ。

「国勢調査をみればわかるだろ?」と思ったあなた。二流だ。

国勢調査はどのようなページ構成になっていて、どこを見たら、人口がわかるのか。そしてそのデータはどんな軸で人口動態を見ることができるのか。

 

では、質問を変えよう。

日本のGDPの推移はどこを見たら分かるのだろうか。

 

さらに質問を変えよう。

携帯電話の契約者数の推移は?キャリア別に推移を見るにはどこを検索したらいい?

もちろん、あなたはこれらの数字そのものを知る必要はない。必要なのは、それが「どこにアクセスしたら分かるか」を抑えておくことだ。更に、それらがどのような項目で存在するかも抑えておいたらよりよい。

「インターネットで”日本の人口 推移”って調べればいいじゃん。ソースまで抑えなくてもいいじゃん」と思ったあなた。

もう一度インターンシップからやりなおしてこい。

 

そこからいちいち調べていたら、実際日本の人口にたどり着くまで15分はかかる。一事が万事、その調子なら15分が30分になり、30分が1時間になる。1時間無駄にするくらいなら、リーダーの想定より1時間早くデータをもっていったら、『お前やるな』と言われるだろう。早さは力だ。

 

さらに、データソースを抑えることで、どんな軸でデータがあるかを把握することができる。

そうすれば、『とりあえず、分譲マンション市場について調べてきて』 と言われたとき、

 

「経年で5年分調べたらいいですか?」

「あ、都道府県別でも切れますけど、どうします?首都圏だけ都道府県で切りますか?」

「リーダー、戸建てのデータとの比較は必要ですか?」

 

と、リーダーに言われたことをするのではなく、提案もできるようになるのだ。

 

更に、データソースに精通していたら「その経年ではデータを取ってこられますけど、地域別では難しいですよ」と、時間がかかりそうな仕事を先回りして牽制することも可能なのだ!

 

なに?いま振られている仕事に手一杯で、いちいちデータソースまで確認できないだって?

 

プロジェクトメンバーの誰よりもソースに詳しくなるために、まずは30分早く出社することだ。

そして様々なデータソースをブックマークしてまとめる。もし余裕があれば、エクセルでデータソース毎にどんなデータがあるかまとめてもよいかもしれない。または、情報収集中に、「これはいいソースだな」と思ったら、それをメモしておけばよい。

 

そうすれば少しずつだが、あなた自身のデータソースが蓄積されていく。

 

次に大切なことは、何を知ることが目的なのかをおさえること。

こんなことは当たり前と思うだろう。だが、情報収集に没頭するとつい忘れがちになってしまうのだ!1時間も没頭してみれば分かる。 『光岡自動車の社長が、海外進出についてどう考えているかについて語っている記事を探してきてくれ』と言われていたのに、気づけば光岡自動車の海外に関するありとあらゆる記事を集めてしまっていたり、その社長が海外で購入した資材について語った記事を自信満々に持っていこうとしたりする。 ふと気づけば若干ズレた情報ばかりが大量に集まっている−−−−。

 

オススメなのは30分ほどで一旦切り上げて見直すことだ。なぜ、この情報収集が必要だったのか?競合の海外進出の確度を知りたかったのか?競合が今後海外の人材をどれくらい採用するのか知りたかったのか?大した労力ではない。目的を確認すれば、自分がだんだんズレていたことに気づく。

 

そして、まとめ方。ここが一番重要である。

 

「アストラゼネカの製品で副作用が生じた人への対応策について調べてきました」

 

『よし、教えてくれ』

 

「腎障害が出た人に対しては、あまり対応策はとられないのですが、でもあまりに重度だと他社製品への乗り換えと、金銭面での支援があって、あ、でも肝障害だと対処療法的に別の薬品を渡すことになっていて、肺障害もあるのですが、でも全体的に基本的にはアストラゼネカの製品を規定量は飲んでもらうというのがあって」

 

『おい。お前、何言ってんだ?』

 

あなたを評価するのは上司である。上司に伝わらなければ、その情報収集は意味がない。プロジェクトリーダーとのミーティングの前1時間で情報収集を切り上げることだ。情報収集はいつまででもできてしまう。心を鬼にして切り上げよう。そして頭を切り替えて「どうやって、何を伝えるか」を考えるのだ。「どうやって、何を伝えるか」これをポストイットに書いて、あなたのPCの右上にでも貼っておくといい。

 

リーダーとのミーティング用に、最初のページに情報収集でわかったことと、そのソースだけを書く。詳しい情報は後ろにつければいい。リーダーが聞きたいのは、あなたが調べたすべての情報ではない。それで、何がわかったか、だ。情報をまとめ、どう伝えるか考えたら、次にリーダーの気持ちになってそれで伝わるか、どんな追加質問をされそうかをイメージする。

相手の気持ちになることは、今後どんな場面でも必要になる。

 

ソースをおさえる、目的をおさえる、まとめ方をおさえる、これらが出来るようになれば、優秀なアソシエイトとしての第一歩をふみ始めたと言える。 データソースまとめ帳を作って、業務開始30分前からちょこちょこと集める、情報収集開始して30分毎に情報収集の目的を確認する、ミーティング前1時間で情報収集をやめ「どうやって、何を伝えるか」を考えながらまとめる。

 

ここから始めてみよう。

正しい情報収集法の3つの極意

1. 情報源をおさえよ

2. 何を知ることが目的かをおさえよ

3. まとめ方をおさえよ


第2講 雑用を極めよ

情報収集でリーダーに一目置かれたあなた。今までろくに評価されなかったあなたは有頂天になるだろう。そして、ないがしろにするのだ。資料のコピー、 ミーティングの準備、会議室の片付け、議事録の作成と共有−−−−−−。

 

「こんなのは俺の仕事じゃない。俺の仕事はもっとインテリジェントに頭をつかうことなんだよな〜。そう!こういう仕事は秘書がやればいいじゃん!」

 

あほか。あほなのか。

 

今一度わきまえろ。自分の能力をわきまえろ。自分の心の不細工さをわきまえろ。あなたの仕事のメインはむしろ雑用だと言っても過言ではない。逆に聞きたい。プロジェクトチームの中であなた以上に雑用をすべき人間がいるのだろうか?秘書か?秘書の仕事はプロジェクトの運営ではない。ボスの仕事をマネージングすることだけだ。逆に言えば、秘書たちはボスの仕事をマネジメントできることであれば、なんでもする。5分刻みのスケジュールから30分のミーティング時間を捻出するし、海外要人とのアポイントメントだってとるし、年賀状も書くし、50部のコピーもするし、ペンが無いと言われればどこにでも届けるし、コートをクリーニングにだって出す。彼らはプロだからだ。では、あなたはなんのプロなのか?情報収集のプロなのか?違う。プロジェクトを成功させるプロのはずだ。では、なぜプロジェクトを効率よく進行するための仕事ができないのだ。

 

BOYS BE PROFESSIONAL、である。(クラーク博士のパクリなので、GIRSは気を悪くしないで頂きたい。)

 

「わかったわかった、文句言わずに雑用でもなんでもするわ。ていうかすでに雑用なんてやらされまくってるんですけど?」 とかつぶやいてしまうあなた。その口を針糸で、きつくきつく縫い付けてからじっくりとこの先を読んで考えるがいい。

まず、あなたがどれだけ雑用力があるか、みてみよう。

 

開始5分前のミーティングルームを覗いてみよう。

あなたはぱたぱたと、印刷した資料をクリッピングしている。思ったより量が多かったのか、ちょっと焦り気味だ。あわててポンポンと座席においていっている。そこにリーダーがやってきて、『財務分析したエクセルファイルも、用意しといて』と言われたようだ。さらに焦ってコピーを取りに行く。ああ、、、A3で印刷しないといけないのにA4で印刷してしまった。。あ!A3に変えたはいいものの、印刷範囲がおかしいぞ。ミーティング開始10秒前になんとかすべての準備が終わった。パートナーが入ってくる。パートナーは雑に並べられた資料を一瞥してから、まっすぐにホワイトボードに向かってペンを取る、、、が、ペンのインクがない!昨日のミーティングでもインクがなかったのに!

 

なんということだ。スマートさの欠片もない。

 

では、プロフェッショナルの開始5分前のミーティングルームを覗いてみよう。

 

全座席に、ピシッときれいに揃った資料が置いてある。

あなたは下座に座り、今日のミーティングで何をどう伝えるかをイメージトレーニングしている。

以上。

 

何?これだとよくわからないだと?ではもう少しみてみよう。

 

よく見ると、テーブルの端にホワイトボード用のマーカーの替えがおいてある。開始3分前に入ってきたリーダーが、『財務分析したエクセルファイルも、用意しといて』と言う。あなたは焦らず印刷設定を確認しながら人数分、印刷して資料の一番下に綺麗に入れ込む。印刷している最中に、念のためプロジェクターにエクセルをすぐ写せるよう、プロジェクターの準備だけしておく。やがてそこにパートナーが入ってきて、まっすぐにホワイトボードに向かってペンを取る。ペンのインクが無いが、あなたはさっと替えを渡す。滞りなくミーティングが始まる。

 

プロフェッショナルのミーティングは、こうでなくてはいけない。

 

今は社内ミーティングだが、社内ミーティングはすなわちクライアントミーティングでの所作につながる。資料が綺麗に並んでいるかどうかなんて、くだらないと思うだろうか?高いフィーを払う相手が、どたばたと資料を準備している様子をみていたら不安に思わないか?スマートに、ピシッと準備が整った様子を見せることで、安心すると思わないか?リーダー、パートナーだって同じである。 資料を置くことだけに気をとらわれるなかれ。資料を置くなら美しく、そして意味のある順番で置け。ミーティングで他に必要なものがないか、痒いところに手がとどく気遣いを見せつけるのだ。わたしがいたBCGでは、こういうadditionalな仕事を「イーハン(一翻)をつける」と言っていた。イーハンとは、麻雀のあがり役の単位のことで、小さい役をつけることで、元のあがり役より少しでも高い役をつけてあがろうとすることを、イーハンをつける、というのだ。

 

では、雑用力をあげるにはどうしたらいいか?

 

答えは「先回り」と「経験の蓄積」である。

 

先回り、とはリーダーやパートナーが言いそうなこと、やってほしそうなことを考えて先回りしろということだ。 ペンのインクがなくなりそうなのか?エクセルをプロジェクターに写してと言いそうなのか?テレフォンカンファレンスしたいと言い出しそうなのか?追加で見たそうな資料はないか?そういうことを考えるのだ。思いつかないのなら、考える時間をとることだ。ミーティング30分前に、10分考えてみろ。ミーティングにつき、何か一つは先回りできることはないか、考える癖をつけるのだ。

 

雑用力とは、とても高いレベルが求められるものである。最初から完璧に出来る人はなかなかいないだろう。そこで必要となるのが、ある程度の経験の蓄積である。「なーんだ。それなら入社して3ヶ月の自分ができなくてもしょうがないね!」と思ったあなた。「努力しない亀は、一生ウサギに勝てない」と、129回音読せよ。入社3ヶ月目の今から、上司や先輩に言われたことだけでなく、上司や先輩が見せた雑用力をどんどんメモして身につけていくのだ。

 

アソシエイトとして、いいコンテンツを用意すること。これはやって当たり前なのである。更にその上で、ピシッとした雑用力を見せつけることで、あなたは「イーハンつける」ことが出来るのだ。


第3講 5Wを極めよ

ある程度、あなたは効率よく情報収集が出来るようになってきた。「これ調べてきて〜」と言われたら、指定の時間までに調べたものを持ってこられている、、、はず。なのに、何かパッとしない。ただの調べ物屋さんになっている気がする。そう、つい先日も「アジア諸国における白物家電の発展率、調べてきて」と言われ、ある程度白物家電を絞ってもらうよう誘導してから、普及率のデータを作成して見せてみたけど、「うん、こうなってるかー。予想通りだな。じゃあ次はGDP別に区切ってみてくれる?」 うむ。言われたことをきちんとこなして、次の仕事をもらう。いいサイクルが出来てきているな!

 

こんな風に考えたあなた。いますぐオフィスの屋上へと向かい、コンサルファームに行こうと思ったあの日の初心を150回空に向かって叫ぶがいい。作業屋になりたいのだったら、コンサルファームでの仕事は苦痛でしかないだろう。 では、どうしたら作業屋にならずにすむのか。

 

答えは”WHY?”である。ひたすら「なぜ?」を考えるのだ。

 

アジア諸国における白物家電の発展率、調べてきて
なぜ?国別で白物家電の販売計画を立てたいから?
もしそうなら、今売上が伸びている家電が分かれば、次に人気が出る家電は予測できる?

 

冷蔵庫が伸びている国群と、洗濯機が伸びている国群がある
なぜ?この差はどこで産まれるのか?国の裕福さで決まるのか?
だとしたらGDP別で相関があるのか?もしくは一人あたりGDPで相関があるのか?

 

一人あたりGDPが低い国では冷蔵庫、ある程度の高さがある国では洗濯機、さらに高い国ではスマホが伸びていたが、そこそこの高さですべてが伸びている国群もあった
なぜ?特徴が出ない国は、都市毎に貧富の差があるから?
文化的に買い替え頻度が激しいから?

 

冷蔵庫、洗濯機の普及率が低い地域での白物家電メーカーの成長率はあまり高くなかった
なぜ?メーカー販売のものではなく、中古品を買っているから?
流通網が発達していないから?

 

そんな中、じわじわと成長率を上げているメーカーもあった
なぜ?安価な製品ラインナップを揃えているから?
中古品を取り扱っているから?独自の流通網を築いているから?

 

と、最初にでたお題をベースに、「なぜ」を5回繰り返すだけで、ものすごく思考が深まるのがお分かりいただけるだろう。

 

言われた作業を一つ一つこなすだけでは、思考はいつまでたっても浅い。あなたの上司は、上記の様な思考を常に繰り返している。その中の一部を切り取ってあなたに作業として渡しているのだ。あなたは自分自身がデータをいじることで、一番にデータを見ることが出来るのだ。データが出来たら一旦エクセルから目を離して(なんならデータを印刷してもいいだろう)なぜ?を考える。そうすると追加で調べたいことが出てくるだろう。追加で調べたら、またなぜ?を考える。 このように何度も思考を繰り返すことで、あなたは上司とディスカッション出来る体になっている!

 

そうやり始めたけど、なかなかうまくいかない?なぜ?と思って調べたことが的外れだった??

 

それはあなたがケースの論点からズレ、自分が興味のあるところばかりを追いかけてしまった結果だ。だが、「なぜ?」を繰り返すことをやめることなかれ。思考を繰り返し、上司と議論をしようと積み重ねるうち、だんだん論点に焦点があってくる。上司の聞きたいことがわかってくる。 5回WHY?を繰り返すのになれないうちは、3回でいい。なぜ?を考えるのはコンサルタントとしてのキモ中のキモである。

 

まず考えることから始めよ。


第4講 足を使うことを極めよ

『競合のザクザク、売上好調なんだよな〜。クライアントのマツキヨと何が違うんだろう。ちょっとお前、見てきてまとめてよ』

 

・・・おいおいおい。春日店ってめっちゃ遠いよ。め・ん・ど・く・せ〜〜〜〜!!!

 

あなたはなんという、、なんという、、、、チャンスブレイカーなのだ!!!!

チャンスメーカーじゃない!ブレイカーだ!!

 

こういう足を使った実地調査こそ!ケースリーダー、特にパートナーには絶対出来ない、あなたにしか出来ない、クライアントが喉から手が出るほどほしい情報の宝庫へのアクセスなのだ。

 

いやいや〜ドラッグストアの店舗なんて死ぬほど行ってるし、いまさら何店舗か見たところで何が変わるのー?

…。逆に聞きたい。そんな何気なく行く店舗で、売上差がどこで生じるのか、気にならないか?

 

思考の質と量はどうやったってパートナーにはかなわない。だがしかし、アソシエイトの強みはナマの声、空気、データに触れられることだ。パートナーはいくつものケースを抱え、現地一つ一つを見ている時間はない。現地から何を面白いと感じて、何をひろうか。そこでアソシエイトの真価が問われる。

あなたはできるだけ生の声、空気、データに触れたほうがいい。腰重く、ゆったりと椅子に腰掛けてはいけない。なるべく腰を軽くし、いろんな場所へ赴け。例えば上記の店舗に出かけたとしよう。ただ漫然と店舗内を見ていても仕方ない。そこに来ている店員さんにお客を装っていろいろと尋ねたり、来店しているお客さんの動きを見てもいいだろう。

 

「この商品の中で、どれが一番オススメですか?」

(商品知識はあるのかな?)


「なんで今、このスキンケアを推してるんですか?」

(商品棚の一番上に置いてる理由はなんだろう)

 

(あの人、真っ先にボディソープを手に取った後、となりにあるボディローションも取ったな)

 

(レジ前の日焼け止めクリーム手に取る人、5人中4人いたな)

 

何ならその後、近くのクライアント店を訪ねてその差を見に行ってもいいだろう。更にその後、別の競合店があるならそれを見に行ってもいいだろう。 もちろん時間は有限だ。足を使うことはそれなりに時間がかかるため、なんでもかんでも足を使えばいいというわけではない。

 

だが、足を使うことを億劫がるアソシエイトのなんと多いことか。アソシエイトの多くは、パートナーのような働きをイメージして入社してきているようだ。むしろ泥臭い、足を使った調査があなたには求められている。そしてそういった「現場」をたくさん見ることは、将来コンサルタント、ケースリーダー、そしてパートナーになったときの知識の貯金ともなるのだ。


第5講 先回りすることを極めよ

あなたには、こういう経験がないだろうか。

2日前−−−『ちょっとスーパーマーケット業界の競合別の市場占有率調べといて』

1日前−−−(だいたい調べられたぞー。リーダーの時間は、、と。あら。もう今日はクライアント先から帰ってこないのか。じゃあ明日にするか)

本日−−−−−『おいー、あの件どうなった??どんだけ時間かけてるんだよ』(・・・おいおい。昨日時間取れなかったのはリーダーの予定がパンパンだからじゃないの)


ちょーーーーーーっと待て。落ち度はリーダーではない。

 

リーダーの動きを先回りしなかった、あなたに落ち度がある。

 

アソシエイトの仕事は、いい資料を作るだけではない。それを短時間で行わなければいけない。なぜならリーダーはその情報を素早く手に入れることで、更に思考の進化に時間をたっぷり使うことが出来るからだ。つまり、さっさと効率のいいタイミングでリーダーに報告しなければ、あなたの仕事は意味がないのである。

 

あなたは、リーダーの動きを先回りできているだろうか?自分の仕事が軸になっていないだろうか?この仕事が終わったから、リーダーに声をかけよう、ではなく、リーダーの時間がいつ空いていて、どのスキマ時間に話を聞いてもらうか。

 

そういう意識を持てているだろうか?

 

だが、こういう悩みを持ち始めたのは、あなたが少しずつ成長し始めていると思っていい。もし、本当に何も任せられないやつなら、リーダーはそもそもあなたがいつ報告するかも含めてすべて管理しようとしてくるはずだ。いかに先回りをするかを悩めるということは、あなたにはある程度の裁量が与えられているのだ。

 

では、どうやって先回りしたらいいのだろう?

 

答えはズバリ、「リーダーの気持ちになって考える」ことだ。

 

え?リーダーの時間をいつ取るかという話で、そこまで考えなければいけないの?ともしあなたが考えたなら、すこしだけ褒めてあげよう。その通り。これは実は、リーダーの時間管理の話だけではない。 例えば、前述の調査について。

 

2日前−−−『ちょっとスーパーマーケット業界の競合別の市場占有率調べといて』
(リーダーは、この調査結果を1週間後の水曜のクライアントミーティングの材料にしたいんだな。来週月曜、社内ミーティングでパートナーに見せるつもりだろう。そしたら出来たら木曜、遅くとも金曜の朝イチで見たいはずだ。)

 

「わかりました!あ、リーダー明日は午後からクライアント先行った後、帰社されないですよね?来週のクライアントミーティングの前にパートナーに見せるって考えたら、明日か明後日までにはほしいですよね?明日クライアント先行った後、PCにデータ送って電話で議論させてもらうのと、金曜朝イチでface to faceで議論するのと、どっちが都合いいですか?」

 

調査を振ってくるリーダーの心をここまで読めていれば、次の手を打つことは造作もないだろう。同じ2日後にデータを持っていくにせよ、このように最初から提案するのと、リーダーから『あれ、どうなった?』と言われるのでは雲泥の差である。

 

「雑用力を極めよ」でも話したが、先回り力というのは非常にパワーを持っている。

今回はスケジュール管理を例に挙げたが、他にも

  • データをどう見せるか
  • 社内ミーティングに向けて何を準備するか
  • クライアントミーティングで誰に出席してもらうか
  • カスタマー調査の段取りをどう組むか
  • インタビュー項目をどう設定するか


等、いろいろな場面で活用出来る。

 

そのやり方の根本は先程も述べた通り「リーダーの気持ちになって考える」ことだ。

 

え?リーダーになったことないのだから、リーダーの気持ちなんて分からない、と?どれだけ甘えん坊なのだろう!甘えん坊将軍と呼ばせていただこうか。 ではリーダーに聞けばいい。毎日でも、3日毎でも、1週間の終わりにでも。ただし、リーダーだって忙しい。ただ聞くのではない。自分なりにリーダーがどう考えたかを考えてから、「あの時ってどう考えていましたか?」と答え合わせさせてもらうのだ。

 

新卒でコンサルファームに入社するアソシエイトは、相手の気持ちになって考える事があまり得意でない人が多い。今まで自分自身が優秀だったためにその必要がなかったのであろう。是非、トライしていただきたい。


第6講 エクセル、パワーポイントを極めよ

え?結局マイクロソフトオフィスって話なの?そりゃあかっこよくパワポ作れたりエクセル使いこなせたりできたらいいんだけど、結局時間かかるんだよなぁ。ていうか今どきパワポ以外のツールもいっぱいあるじゃん。てか作業マンになりたくないんだわー。

 

と、鼻くそほじくっているあなた。背筋を伸ばして座りなさい。

一つ一つ突っ込んでいきたいところであるが、まずはエクセル、パワーポイントを使いこなせるメリットを説明する。

 

最近はpreziなどパワーポイントに代わるツールが出ていたり、そもそもパワーポイントを無理して使わなくてもいいのではという風潮も出てきている。 だがしかし、法人におけるマイクロソフトの国内シェアは圧倒的であり、今も多くの企業がパワーポイント、エクセルを使ってコミュニケーションを図っている。多くのクライアントはパワーポイントやエクセルを基とした思考プロセスを行っているのだ。ならば我々もその土俵に乗ってあげる必要がある。 そしてたとえどんな他ツールを使いたくなったとしても結局パワーポイントやエクセルの考え方、使い方を習得することは無駄にはならない。

 

よっしゃわかりました!!今からPC教室申し込んできます!!ウオオオオオアアアーーーッ!

 

待て待て待て。まてい。

 

やる気になってくれた気持ちはうれしいが、PC教室はあなたたちのようなエリートサラリーマンを対象にしていない。
ではどうすればいいのか。

 

その1。マウスを極力使うな。

今後はエクセル、パワーポイントを作るとき、オブジェクトのサイズを変える以外ではマウスを使わないことを心がけよ。エクセルの鬼である外資証券会社に入社した新入社員は、まずマウスを裏返せと言われている。

 

その2。ショートカットを極めよ

マイクロソフトオフィスの機能はほぼ全てにショートカットがあると言っても過言ではない。カーソルを合わせたらショートカットキーが表示される。それらをどんどん覚えていくのだ。
え?いちいちめんどくさい?マウスでピッとカーソル合わせてクリックしたほうが早い?黙って聞け。急がば回れなのだ。

 

その3。アンテナを広げよ

どんな機能があるのかアンテナを広げる。エクセル、パワーポイントではどんなことができるのか。それをふんわりでも知っておくことが大切だ。もし周りにエクセル博士、パワーポイント博士がいたら便利・おすすめ機能を軽く聞いておこう。自分よりうまく使えてそうな人であれば博士である必要すらない。どんな機能があるかを頭に入れてさえおけばよく、その時点でマスターする必要はない。実際に必要になったとき、使い方を調べれば事足りる。

 

その4。グーグル先生に聞け

困ったことがあったらグーグル先生に聞く。「あー、エクセルにこんな機能あったらなぁ」「パワポでこういう事できたら便利なのに!」そう思ったらすぐググってみることだ。あなたが悩んだり迷ったことは、とっくに他の人が悩みどこかの知恵袋で相談している。それをどんどん拾い上げるのだ。

 

今回お伝えしたのはあくまでエクセル、パワーポイントの技術的な使いこなし方である。

 

本当に大切なのはどんなエクセルを組むのか、どんな資料をパワーポイントで作るのかについて頭を使うことである。だがそこに技術が伴えば強力な武器になる。

 

ぜひ素手で戦う戦士ではなく、はがねのつるぎを装備して戦いに出てもらいたい。


以降のコンテンツは只今準備中です。

順次公開予定ですので、しばらくお待ちください。