アソシエイトとは?

コンサルタントとして立ち上がるための仕事術

第1講 情報収集を極めよ

戦略コンサルティングファームのアソシエイトの正しいワークスタイルとは?

 

新卒でアソシエイトとしてBCGに入社し、コンサルタントとして6年間戦った ”ファンタジスタ品川さん”*に、コンサルタントに昇格するまでの正しい仕事術をご紹介いただきました。

*ファンタジスタ品川さん: 海外大学から、新卒BCG入社の素敵女子。その後、6年BCGで戦い、突如、医者の道に。海外大学で専攻していたのは「生化学」。「え?理系なの?」という空気が充満しております。

”ファンタジスタ品川” さんがよくわかるQAはこちら。

 

アソシエイトの仕事は、プロジェクト実行において、ほぼ大半の作業を占め、地味で大変な作業が多いように見えますが、コンサルタントとしての「基礎」が出来上がる大切な時期です。

 

ここでは、アソシエイトとして過ごす、コンサルタントに昇格するまでの大切な時期の「仕事術」を読み進めるごとにレベルが上がっていくよう、全20回に亘ってご紹介いただきました。

※ 考えるエンジン講座代表タカマツとの対談形式での解説動画もありますので、併せてご覧ください。

 

今回は「第1講 情報収集を極めよ」です。

アソシエイトの仕事の大半を占める「情報収集」について3つの極意をご紹介いただきました。

『お、出来るやつだな』と思われるアソシエイトへの一歩を踏み出しましょう。


第1講 情報収集を極めよ

あなたが最初にプロジェクトリーダーに頼まれる仕事はなんだろう。

 

『デジタルマーケティングの市場規模について調べてくれる?』

『旭硝子の社長のインタビューを記事検索してきて』

『海外旅行に関する消費者のトレンドを調べて』

 

だいたいこんなかんじだろう。

 

これらの共通点がわかるだろうか?

 

そう、「情報収集」なのである。

 

アソシエイトの仕事の大半を占め、かつ最初にオーダーされる可能性が最も高い。 ここで『お、出来るやつだな』と思わせることが、一歩前に進む道なのだ。たった一歩?と思うなかれ。仕事をうまくまわすハッピーサイクルに入るためには、第一印象が最も大切なのだ。第一印象で出来るやつと思われれば、仕事をどんどん任される。逆に第一印象で危ういと思われれば、上司はどんどん介入してきて、しょうもない失敗に目がいくようになり、挽回は2倍以上の労力を有する−−−−はじめの一歩が一番大切なのだ。

 

ではこれから、あなたが素晴らしい第一歩を踏み出すための正しい情報収集法の3つの極意を授ける。

 

正しい情報収集法の3つの極意

1. 情報源をおさえよ

2. 何を知ることが目的かをおさえよ

3. まとめ方をおさえよ

 

どれも簡単そうだ、と?

 

さすがコンサルファームに入社するだけはある。言うことは立派だ。だが、本当にこれらを実践しようとしたとき、何をしたらいいか、イメージできているだろうか?本当の意味でこれらを理解しているだろうか?

一つ一つ、丁寧に確認していこう。

 

まず、情報源をおさえるとはどういうことか。

 

あなたは日本の人口がいま各都道府県に何人いるかわかるだろうか?その将来予測は?

「インターネットで調べれば一発だ」と思ったあなた。三流だ。

「国勢調査をみればわかるだろ?」と思ったあなた。二流だ。

国勢調査はどのようなページ構成になっていて、どこを見たら、人口がわかるのか。そしてそのデータはどんな軸で人口動態を見ることができるのか。

 

では、質問を変えよう。

日本のGDPの推移はどこを見たら分かるのだろうか。

 

さらに質問を変えよう。

携帯電話の契約者数の推移は?キャリア別に推移を見るにはどこを検索したらいい?

もちろん、あなたはこれらの数字そのものを知る必要はない。必要なのは、それが「どこにアクセスしたら分かるか」を抑えておくことだ。更に、それらがどのような項目で存在するかも抑えておいたらよりよい。

「インターネットで”日本の人口 推移”って調べればいいじゃん。ソースまで抑えなくてもいいじゃん」と思ったあなた。

もう一度インターンシップからやりなおしてこい。

 

そこからいちいち調べていたら、実際日本の人口にたどり着くまで15分はかかる。一事が万事、その調子なら15分が30分になり、30分が1時間になる。1時間無駄にするくらいなら、リーダーの想定より1時間早くデータをもっていったら、『お前やるな』と言われるだろう。早さは力だ。

 

さらに、データソースを抑えることで、どんな軸でデータがあるかを把握することができる。

そうすれば、『とりあえず、分譲マンション市場について調べてきて』 と言われたとき、

 

「経年で5年分調べたらいいですか?」

「あ、都道府県別でも切れますけど、どうします?首都圏だけ都道府県で切りますか?」

「リーダー、戸建てのデータとの比較は必要ですか?」

 

と、リーダーに言われたことをするのではなく、提案もできるようになるのだ。

 

更に、データソースに精通していたら「その経年ではデータを取ってこられますけど、地域別では難しいですよ」と、時間がかかりそうな仕事を先回りして牽制することも可能なのだ!

 

なに?いま振られている仕事に手一杯で、いちいちデータソースまで確認できないだって?

 

プロジェクトメンバーの誰よりもソースに詳しくなるために、まずは30分早く出社することだ。

そして様々なデータソースをブックマークしてまとめる。もし余裕があれば、エクセルでデータソース毎にどんなデータがあるかまとめてもよいかもしれない。または、情報収集中に、「これはいいソースだな」と思ったら、それをメモしておけばよい。

 

そうすれば少しずつだが、あなた自身のデータソースが蓄積されていく。

 

次に大切なことは、何を知ることが目的なのかをおさえること。

こんなことは当たり前と思うだろう。だが、情報収集に没頭するとつい忘れがちになってしまうのだ!1時間も没頭してみれば分かる。 『光岡自動車の社長が、海外進出についてどう考えているかについて語っている記事を探してきてくれ』と言われていたのに、気づけば光岡自動車の海外に関するありとあらゆる記事を集めてしまっていたり、その社長が海外で購入した資材について語った記事を自信満々に持っていこうとしたりする。 ふと気づけば若干ズレた情報ばかりが大量に集まっている−−−−。

 

オススメなのは30分ほどで一旦切り上げて見直すことだ。なぜ、この情報収集が必要だったのか?競合の海外進出の確度を知りたかったのか?競合が今後海外の人材をどれくらい採用するのか知りたかったのか?大した労力ではない。目的を確認すれば、自分がだんだんズレていたことに気づく。

 

そして、まとめ方。ここが一番重要である。

 

「アストラゼネカの製品で副作用が生じた人への対応策について調べてきました」

 

『よし、教えてくれ』

 

「腎障害が出た人に対しては、あまり対応策はとられないのですが、でもあまりに重度だと他社製品への乗り換えと、金銭面での支援があって、あ、でも肝障害だと対処療法的に別の薬品を渡すことになっていて、肺障害もあるのですが、でも全体的に基本的にはアストラゼネカの製品を規定量は飲んでもらうというのがあって」

 

『おい。お前、何言ってんだ?』

 

あなたを評価するのは上司である。上司に伝わらなければ、その情報収集は意味がない。プロジェクトリーダーとのミーティングの前1時間で情報収集を切り上げることだ。情報収集はいつまででもできてしまう。心を鬼にして切り上げよう。そして頭を切り替えて「どうやって、何を伝えるか」を考えるのだ。「どうやって、何を伝えるか」これをポストイットに書いて、あなたのPCの右上にでも貼っておくといい。

 

リーダーとのミーティング用に、最初のページに情報収集でわかったことと、そのソースだけを書く。詳しい情報は後ろにつければいい。リーダーが聞きたいのは、あなたが調べたすべての情報ではない。それで、何がわかったか、だ。情報をまとめ、どう伝えるか考えたら、次にリーダーの気持ちになってそれで伝わるか、どんな追加質問をされそうかをイメージする。

相手の気持ちになることは、今後どんな場面でも必要になる。

 

ソースをおさえる、目的をおさえる、まとめ方をおさえる、これらが出来るようになれば、優秀なアソシエイトとしての第一歩をふみ始めたと言える。 データソースまとめ帳を作って、業務開始30分前からちょこちょこと集める、情報収集開始して30分毎に情報収集の目的を確認する、ミーティング前1時間で情報収集をやめ「どうやって、何を伝えるか」を考えながらまとめる。

 

ここから始めてみよう。

正しい情報収集法の3つの極意

1. 情報源をおさえよ

2. 何を知ることが目的かをおさえよ

3. まとめ方をおさえよ


第1講 情報収集を極めよ 解説動画

 

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