クリティカル・シンキングとの違い


クリティカル・シンキングと考えるエンジン講座は何が違うのか?

無料相談にいらしていただいた方や第1回講義の際に受講生の方からからよく質問されることです。

ここでは、具体的なビジネスシーンを例にご紹介します。


赴任早々、A部長に企画書作成を命ぜられた

B君は電機機器メーカーS商事に勤める三年目の若手社員です。地方の営業部でOJT研修を終え、今年から本社の第一営業部に配属されました。 

 

研修中の成績は大変優秀で、周囲の期待も大きく、本社勤務に抜擢されました。とくに会計的思考を駆使したリサーチには定評があります。 

 

赴任早々、直属の上司A部長に命ぜられたのは「企画書の作成」。このところ第一営業部の成績は芳しくなく、競合他社T商事にシェアを奪われていました。企画書のテーマは営業戦略です。

 

持ち前のリサーチ力を生かして作成した企画書は非常に論理的で、数字の裏付けもあり具体的です。B君は自信満々で部長のもとへ向かいました。 

 

しかし、部長の答えはノー。やり直しです。いったい何がいけなかったのでしょうか?



「ノー」と言われてしまったB君が作成した企画書の要点

  • 第一営業部のシェアはここ五年間で徐々に低下している
  • リサーチによると、逆にシェアを伸ばしているのはT商事だった
  • T商事の営業方法は人海戦術による新規開拓
  • 当社S商事の戦略は昔ながらのルートセールス

 

【結論】S商事も人海戦術を行うために、多数の人員を登用すべき

 

「ノー」と言われてしまった原因は何か?

  • 自分の能力を過信した
  • 他人の意見よりも自分の判断を優先した
  • 相手の要求を100%理解することができなかった
  • 状況に対する判断に漏れ、抜けがあった

クリティカルシンキングでは、どう解決するのか?

<1.目的を意識する>

クリティカルシンキングには目的への意識が欠かせない。

事例ではA部長が「会社のため」という目的を据えていたのに対し、B君の目的は「企画書を通すこと」という限定的なものだったためB君の失敗は目的を正しく理解していなかったことだけでなく、目的に対する追及が足りなかった。

 

<2.前提を考える>

置かれている状況や取り巻く環境に加えて、自分や相手の思考にかたよりがある。 具体的には、A部長とB君の状況(管理・被管理、経験、背景など)は異なるため、思考のかたよりを考慮していなければ、バイアスのかかった歪んだ答えしか出せない。

 

 <3.論理展開は正しく>

正しい論理展開とはつまり理屈が通っているかどうかということ。有名な例に「ソクラテスは人間である」「人間はいつか必ず死ぬ」「ソクラテスはいつか必ず死ぬ」という三段論法がある。

 

<4.因果関係を把握する>

物事を正しく理解する。たしかにB君が企画書で示した「人海戦術」は他社の成功事例ではあるが、他社が成功した方法が必ずしも自社にとって有効な施策とは限らない。

T商事の営業先がたまたま新規の取引先を募集していただけかもしれないし、T商事には優秀な営業マンがそろっていただけかもしれない。成功した事例を深く分析せずにマネしてしまうことは、物事を間違って理解することになり兼ねない。

 

 <5.問い続ける>

「なぜ?」「本当に?」「だから何なの?」のように、様々な角度から物事に疑問を持ち問い続けることがクリティカルシンキングの要となる。B君はA部長の指示に対して表面的にしか考えず、深く問い続けなかった。しつこく問い続けることが問題点、本質、斬新な発想、機会など重要な指標の発見につながる。

(webサイト 「経営を学ぶ~経営学・MBA・企業~」より、抜粋)


「考えるエンジン講座」では、どう解決するのか?

B君が「考えるエンジン」を持ってさえいれば、間違いなく、直属の上司A部長に、

 

B君、やるねぇ。

やはり、君がうち部署のエースだね。

評判通り!

 

と言われたことだろう。

 

B君の「いったい何がいけなかったのでしょうか?」の答えを端的に言えば、

 

論点(+サブ論点)を立てなかったこと

 

に尽きるのかもしれない。

 

聞きなれない言葉かもしれませんが、コンサル/ビジネスリーダが使いこなしているものこそが「論点」。

 

論点とは、B君が上司からもらった問いそのもののこと。しかしながら、それを明確に設定しなかったのは、まずかった。ビジネスにおいて、上司から“明確な論点”を渡されることなど殆ど無い。なぜなら、それを考えることも、仕事の一つだからである。

 

考える力を身に付けていれば

  • 競合他社T社から、どのようにシェアを取り返せるか?
    • 特に、営業戦略の観点から、どのようなことをすべきか?

 がオーソドックな論点の立て方。それ以外にも、 

  • 競業他社T社の“侵略”を踏まえ、どのような営業戦略をとるべきか?

 こういう論点でもいいかもしれない。

どちらにしろ、この「論点」を立てることがマストなのである。

 

その上で、その論点の“答え”をつくるために検討しなければいけない問いを「サブ論点」と呼ぶのだが、それを立ててないこともまずい。

 

【論点】

  • 競業他社T社の“侵略”を踏まえ、どのような営業戦略をとるべきか? 

【サブ論点】

  • S社はもちろんのこと、T社の営業戦略はどのようなものなのか?(現状)
    • 具体的に、どのクライアント群にどのような武器(商品メリット、営業トーク、営業頻度)で攻勢をかけているのか?
  • そのうえで、なぜ、クライアントはS社からT社に乗り換えているのか?(課題)
    • S社は売上拡大で営業人員が足りず、クライアントに十分な訪問ができておらず、“クライアントのちょっとしたお願い”に対応できていないからではないか?(課題仮説)
    • T社はシェア奪取に向けて、営業強化に加えて、リベートを活用して、ひっくり返しをしているのではないか?(課題仮説)
    • T社は“2位”戦略どおり、エリアを絞って営業しており、特に、その中でも大口クライアントの多いエリアを集中的に営業しているのではないか?(課題仮説)
  • 上記で見えてきた課題をどのようにS社は営業戦略+αで対応すればよいか?
    • その戦略の優先順位付けは?

 

となる。これが、論点/サブ論点であり、これを立てられることが何よりも大切であり、「考える」ということなのだ。

 

この「論点/サブ論点」は、地図であり、これにそって分析を進めれば、答えに行きつけるわけである。

ちなみに、「論点/サブ論点」を立てることこそ、コンサルタントの腕前であり、「考えるエンジン講座」の売りでもある。

 

このあと、「論点/サブ論点に沿って、調査・分析をする」⇒「分析から示唆を出す」⇒「ファクト/示唆から、ストーリーラインを描く」⇒「パワーポイントに落とす」と続くわけだ。

もちろん、それぞれについても、「考えるエンジン講座」「続!考えるエンジン講座」で伝授している

 

繰り返しになるが、彼がだめだった点。いや、この世のほとんどのビジネスパーソンが知らないし、知ってほしいことこそ、

 

論点/サブ論点

 

なのだ。

 


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