記念すべきテキスト化第1回は「考えるエンジンちゃんねる」に最初にアップした、この動画=“毎回”怒られる議事録にはワケがある。
では、お楽しみください!
上司が唸る議事録の書き方をマスターするには、まずは、自分がどのステージにいるのか?を理解することから始めましょう。
議事録って、事業会社でもコンサルでも、だいたい新人とか若いメンバーが書くんですけど、コンサルにおいては、結構大事にされています。
なので、僕もインタビューやった場合は、1日に10本くらい書いていました。
そうすると、まあ、上司から赤ペン入れられるわけですよ。
毎回本当にね、このタイトル通り、毎回怒られるんですよ。
で、その時、「なんで、毎回怒られるの?」っていう風に思ってたわけ。
それをちょっと科学。僕なりに科学にしてみました。
この話は、「議事録」を書く方もそうですし、チェックする側の人も、「自分は、こうだな」とか「こうやって教えたらいいのかな」とか、発展的に使っていただければいいかなと思っています。
議事録の期待値が、入って "何年目" みたいな話で変わってくるし、進化していくんですよ。
その進化が7段階あるんじゃないかなと思っていまして。
先にイメージをご覧いただき、それぞれステージごとに説明したいと思います。
入ったばかりの頃は、「全部書いてあるんだっけ?」 って事で怒られるんです。
例えば、後でも改めて説明しますが、「あの鈴木さんの発言って載ってるんだっけ?」みたいな、そういうお叱りを頂きますね。
次に「分かりにくいんだけど、構造化してくれる?」と。
コンサルならではの言葉の使い方ですけど「構造化してくれる?」ってお言葉を頂きます。
ここでは「次のタスクって書いてないじゃん。」みたいなことを言われる。
この位まで行くと、かなりいい状況にはなってきてるんですけどね。
ここでのシチュエーションはミーティング前。
クライアントミーティング前にインタビュー前の仮説があったよねと。
「それってどう進化したかって書いてる?」って言葉を頂きます。
で、その次にまとめ方なんだけど、ミーティング前に、「こういう事を聞きたいな」っていう問いがあって。
「その通りに構成されて、それに応える形にまとめてあるか?」っていう場面が”ステージ5”。
実は、ここまでで結構レベルが高いと思ってます。
じゃあ、ミーティング後に進化した論点。
つまり、議論した結果、新しい疑問点とか検討すべきポイントが出てきた。
それが記載されているかどうか?っていうのがステージ6。
最後のステージ7は、「その新しい論点に対して、ネクストステップが書いてあるか?」となります。
以上の7段階あるかなって思ってます。
で、これが1個OKってなっても、次を求められ、また怒られる。次にOKってなっても、また次で怒られる。。。
って繰り返されちゃうかなっていう風に思ってます。
でね、怒られ方が変わってくるわけですよ。
で、一番の変わりどころって、ここなんですよね。
ステージ3と4の間。
ステージ3までって、言い方が難しいんですけど、NTTデータ(=事業会社)にいた頃の議事録なんですよ。
でも、4から7は「コンサルタントの議事録」って思ってて。
この境目は、結構ジャンプがあるかなっていう風に思ってます。
なので、呼び名もちょっと変わってて、3から下のゾーンって、「議事録って言われる、発言力」みたいな話になってて。
4から上は、「議事メモ」みたいな言い方をするんですね。
あえてこの言葉を使うんだったら、「議事録ゾーン」っていうのは、たぶん、皆さん優秀だし、コンサル入る人って英語力も高いんで、その議事を書ける。けど、怒られます。という状況に苦しんでいると思うんです。
なぜか?っていう期待値の変化の話に戻るんだけど、その論点、仮説が進化するか?、論点に沿って書いてるか?、論点が進化できた!みたいな話で、赤ペンが入りますよね。
そこで、僕がBCGに入社した、2005年に知ってたら結構助かったな。という本を整理してみました。
ステージごとに悩みが違うんで読む本って違うんですよ。
最初の頃(=ステージ1)は、「ちゃんと発言取れてますか?」「書いてますか?」ってレベルなので、本ではなく、ボイスレコーダーで良いんです。
ボイスレコーダーもしくはiPhoneでも良いんだけど、このステージの時はとりあえず、録っておこう。
で、ステージ2-3の「構造ができてますか?」レベルなら、 あまり好きじゃないけど、バーバラミント。
そこからステージ4-5の、議事メモゾーン、論点ゾーン、仮設の進化ゾーンだと、山田 ズーニーさんの「伝わる・揺さぶる 文章を書く」。
更にステージ6-7レベルで論点を進化させるんだったら、 THE RHETORICの「人生の武器としての伝える技術」。
多分最初の頃とか研修では、この話がめっちゃくるんですけど。 実際現場で書く議事録。
まあ、この話で言うと議事メモはそのゾーンじゃないので、そこをちょっと注意したらいいかなーって思ってます。
BCGの頃は、議事録書けるようになったら、「まあ1個上がったね。スライドも書けるよね。」だし、どんなプロジェクトでも一番良いインサイトがあるのは、議事録だったりするわけなので、その議事録、言い方変えると議事メモっていうのをしっかり書けるようになるっていうのは本当に大事です。
最初にご紹介した画像を改めてご覧いただき、「自分はどこにいるのかな」とか、マネージャーの方だったら、「このメンバーは、ステージ3だな、、。 じゃ、ステージ4のインプットしてあげよう」みたいに活用頂けるといいかなって思ってます。
ステージ分けの元になったのは、BCGの同期のノロちゃん。
彼は、元日銀だったんだけど、めちゃくちゃメモが上手くて、最初から書けたわけですね。
「やっぱり、彼は書けるなー」って思った時に、ステージ1から3が出来ていたので、他は追いつけないんですよね。
でも、その時に「4が足りないんだ」とか、 「5が足りないんだ」っていう風に気付けてたら、もうちょっとノロちゃんに追いつけたと思います。
議事録を制すると、最初の1年健やかにコンサルライフ、ビジネスも出来ると思いますので、活用頂けたら良いかなと思います。